【Odorantes】Flagrant Cold Process Soap

 
石けんのコラム 007

精油について

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今回は専門的なお話です。
アロマテラピーの入り口であり、知るほどに奥の深い精油のお話。

皮膚にはバリア機能があり、これは主に自己再生する堅く丈夫な厚さ10чm程度のケラチン層です。

皮膚は何も透過吸収しない排泄器官であるといわれていましたが
現在は親油性の物質にはバリア機能が低いとされ、
実際は水や水溶性物質にも多少の透過性を示す事がわかっています。
精油はそのバリア機能を通過し浸透して、真皮、血管まで到達し作用します。

精油が表皮角質層のバリアを通過する理由はいくつかあります。
分子の皮膚透過の基本要素は分子量、立体配置、脂溶性、拡散係数、解離係数などの物理化学的な理由です。

ひとつは角質層中の脂質に対する溶解性があります。
精油は親油性物質で吸収されやすいのです。
そして分子量も小さいです。

そうして表皮を通過した精油成分は、
リンパ、血管、神経、汗、脂線、小皰、膠原質、線維芽細胞、肥満細胞、エラスチンなどから成る複合体に入ると、
通過した分子は血流の循環によって身体中に運ばれ、各細胞に広がります。


そして香りを嗅ぐという事はダイレクトに脳に作用することです。
香りが脳まで伝わる時間は約0.2秒以下で、痛みの伝わる時間よりも早いです。

香りは鼻の奥の嗅毛にとらえられると、その刺激は電気信号に変換され
嗅球を通って大脳辺縁系の扁桃体や海馬に伝えられます。
そのため本能や記憶、情動は嗅覚の影響を強く受けるのです。

大脳辺縁系と神経同士のつながりが強い視床下部や大脳新皮質にも伝わるため、
ホルモン分泌や生理機能、免疫、知的活動にも影響があるとされています。
いい香り!と感じられる事がすでに効果であり、またその香りの効果も働いているのです。


精油の効果は上記のような仕組みから得られます。
精油にはそれぞれの効能(成分)がありますので
効果から選んでみてもいいですし、
五感を研ぎすまして、自分に合う香りを選んでみるのもいいですね。


From Odorantes




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